遺言について(5) ~遺留分(5) 対策~

今回は、遺留分の“対策”について書きます。

遺留分の対策として、先ず検討すべきものが2つあります。
・保険
・遺留分の放棄
です。

保険は簡単です。
保険は遺産とは言えませんので、遺留分の算定から外されます。
特に死亡保険は、死亡と同時に請求できるので、とても便利です。
戸籍や死亡診断書などの提示を求められますが、申請すれば基本1週間以内に保険金が振り込まれるそうです。
(提出書類の欠損や請求書の記載ミスなどがあると遅くなりますので、申請の際には注意しましょう。)

保険の注意点のうち主なものを記載します。
①死亡保険の受取人は、遺留分減殺請求“される人”にすること。
時々「非課税枠内で、遺産を相続されない相続人を受取人に指定しておけば、税金はかからないので遺産分けの苦労が減る」と言って営業され、契約された方がいます。
つまり、長男に全財産を相続させたいので、長女にはせめて税金のかからない保険金でも受け取らせて納得してもらおうという考えのようです。
これは完全にです。
死亡保険は“ノーカウント”されて別途遺留分減殺請求される可能性が大きいです。
受取人は、必ず遺留分減殺請求“される人”とし、非課税を最大限使って遺留分対策の軍資金を準備してあげましょう。
(そもそもこのような契約の提案は、保険募集人としての資質を問われると私は思います。)
②死亡保険金の相続税の非課税枠は、相続人のみ適用があること。
相続放棄した場合には、非課税枠の適用がありません。
③保険金の掛金負担者と被保険者が異なる場合、保険の契約者が先に亡くなることを想定しておきましょう。
これは、以前に特集してブログに記載しました。
④死亡保険金について、遺産と比べて高額と判断された場合には、特別受益として持ち戻しの対象となる場合がります。
同居の有無や扶養状況、貢献度など総合的に勘案して判定されるようです。
但し、特別受益として持ち戻すかどうかは、相続人等の当事者のみが話し合うのではなく、基本提訴されその後の裁判所の判決に沿って処理することになると思います。
(厳密な基準はなく、だれもがすぐに納得できるとは思えない為です。)

結局、重要なことは専門家に相談しましょうと言うことです。

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