遺言について(5) ~遺留分(1)~

遺言について忘れてはいけないもの、それは“遺留分”です。

遺留分とは、“ある”相続人がもらうことのできる“最小限”の額(割合)を言います。
つまり、遺言書で「(複数人の相続人がいるにもかかわらず)ある人(他人)へすべての財産を相続させる」と指定されておりますと、相続人が相続する財産が全くなくなってしまうことになります。
これでは、『相続』そのものの制度が無意味になりかねないということで、相続人が遺産のうちに保留しておかなければならない割合(額)として、民法において定められております。

因に、“ある”相続人とは、配偶者か直系の血族(親や子など)のみです。
被相続人の兄弟姉妹には遺留分は認められておりません

では、遺留分の割合ですが、2つのパターンに分かれております。
①相続人が直系尊属(父母・祖父母など)のみである場合 → 被相続人の財産(遺産)の三分の一
②①以外の場合 → 被相続人の財産(遺産)の二分の一

もし、相続人が被相続人の配偶者と父母の3人の場合の遺留分はどうでしょうか。
この場合は②に該当し、二分の一となります。
(相続人に直系尊属以外の人がいる為)
配偶者の遺留分 → 二分の一 × 三分の二 = 三分の一
父 → 二分の一 × 三分の一 × 二分の一 = 十二分の一 (母も同じ)

尚、大前提なのですが、遺留分とは遺産に対する割合です。
これは、遺留分の権利者へまんべんなく配分するためには仕方のないことです。

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遺言について(4) ~遺言執行者(2)~

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