遺言について(4) ~遺言執行者(2)~

前回は、遺言執行者の仕事について書きました。

今回は、遺言執行者ができないことを記載したいと思います。
と言っても、いっぱいあるのですが、よくある2つをご紹介します。

1.復代理人の選任
復代理人とは、代理人(遺言執行者が選んだ代理人のことをいいます。
(相続人や受遺者などの利害関係人は、家庭裁判所へ申し立てることにより遺言執行者の解任と選任の請求ができます)
民法第1016条によると、「やむを得ない事情」がない限り、復代理人に代わってもらうことはできないとされています。
やむを得ない事情とは、よほどのことと思います。
つまり「めんどくさい」とか「銀行へ行ったが手続に時間がかかりもうしたくない」というような理由は通用しないでしょう。
(初めから就任しなければよい)

因に、遺言書に『選んでもよい』と意思表示をしている場合には、上記のような問題はありません。
但し、復代理人が相続人たちへ損害を与えた場合には、代わりに賠償する責任もありますので、注意が必要です。

2.不動産の登記
これは一般の方には意外だとおもわれますが、ある不動産を「相続人へ相続させる」と書かれている場合、その不動産の相続登記は遺言執行者ではなくの相続人が行うこととされています。
ここでよくトラブルになるのは、信託銀行が執行者の場合、何ら登記手続きをしないのに、その不動産を報酬の算定に考慮することです。
(気づいておられない相続人も多いでしょうが、その点指摘すると普通の方はお怒りになられます)
因に、遺言執行者が登記手続きを行わなければならないのは、“遺贈”や相続財産が不当に処分された場合の“回復”等に関するものです。

前回ブログ
遺言について(4) ~遺言執行者(1)~

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