遺言について(1)

新たなテーマとして、遺言について随時掲載していきたいと思います。

第一回目は、遺言の種類です。

遺言には、遺言者自身が自筆で作成する「自筆遺言」と、公証人が作成する「公正証書遺言」の2パターンがポピュラーです。
(民法では緊急時など特殊な遺言がありますが、きわめて稀です。 私はまだかかわったことはありません。)

自筆遺言は、文字通り遺言者が直筆で書き残すものです。
メリットは、直筆なので特に費用がかからない点ぐらいでしょうか。
デメリットは、あげればきりがないくらいです。
①遺言者が正確に書き記さなければ、名義変更などの手続きができない。
(不動産は登記簿通り、預貯金などは口座番号、株式は正しい会社名の記載が必要)
②遺言者が死亡した場合には、まずは検認の手続きを家庭裁判所に申し立てる。
(相続人全員へ通知する為、申し立ててから検認の作業まで2週間から1ヶ月はかかる)
③検認を受けたとしても、その遺言が有効かどうかの保証は全くない。
(検認はあくまでもどういう状態で保管されて、どのような遺言が書かれていたのかを明確にし、検認後の改ざんを防ぐためだけの手続きです)
④遺言書が民法に定める正しい状態で記載・保管されていなければ、相続人間で“無効”の争いが起こりかねない。
(作成日や押印漏れ、密閉されて保管されていなかったなど)
⑤内容について、専門的知識があれば簡単なことでも、想定外の事態が起こり全部もしくは一部が無効となってしまう。
(受遺者や遺言執行者の先死亡、遺言執行者の権限の不明確、第三者への権限の委任など)
⑥遺言書が行方不明になったり紛失してしまう可能性がある。
等々あります。
但し、不動産の記載方法については、民法改正のWGにて自筆以外の特定方法が話し合われているようです。

次回は、公正証書遺言について取り上げます。

関連ブログ
民法の改正について