遺産の管理について(続き)

遺産の管理についての続きです。

例えば・・・
ある相続人が相続放棄を行うかどうか熟慮している期間中に、遺産である建物が老朽化しており倒壊する危険性があることが誰の目からも明らかであったものとします。
その後、予想どおり倒壊し、隣家へ損害を与えてしまった。
遺産だけでは賠償することができないと判断し、相続放棄の申述を行った。
相続放棄を行った場合、初めから相続にならなかったものとみなされ(民法第939条)るので、何も心配はないと安心した。

これは極端な例ですが、本当でしょうか。
この場合、相続人が修繕などの適切な保存行為を怠ったことによる損害なので、918条の善管注意義務違反に問われ賠償義務を負う可能性が高いのではないでしょうか。

例え、相続放棄を行っても次の相続人へ引き継ぐ前に同じような損害を与えてしまった場合も、同様の義務違反に問われる可能性があるのではないでしょうか。

相続を放棄したからと言って、全く責任が無くなるというのは大きな間違いです。

このようなことにならないように、たとえ相続放棄を行う予定でも適切な管理を行わなければなりません。
また、専門家への相談をできるだけ早く行うことです。

因に、遺産を修理したからと言って、相続を単純承認したものとみなされ、相続放棄が出来なくなるということはありません
後日のブログにて検討してみたいと思います。

当事務所では、他士業との連携をはかりながら適切な助言を速やかに行い、皆様に少しでも早くご安心していただくことを重視しております。

前回ブログ
遺産の管理について