贈与について(3)

贈与について3回目の投稿です。

今回は“不動産”の贈与について考えてみます。
前回、民法第550条を紹介しました。
「書面によらない贈与は、各当事者が撤回することができる。ただし、履行の終わった部分については、この限りでない。」

別の見方をすると、
「書面(=贈与契約書)さえ作れば、贈与自体否定されることはない。」
と思われる方もおられるかもしれませんが、全くの誤りです
公正証書による贈与契約書を作っていても、直ちに“登記”をしていなかった場合、後日登記をした時点で贈与が行われたと言う判決もあります。
(名古屋高裁H10/12/25,最高裁最高裁H11/6/24第一小法廷〈上告棄却〉)

この判決は、贈与税の更正期間が終了してから登記するなど、租税回避が露骨だったのかもしれませんが、この判決がある以上、不動産を贈与する場合には、できるだけ早く登記した方がよいでしょう。
因に、登記の際には“登録免許税”、後日都道府県より“不動産取得税”の請求があります。
思わぬ負担も考えられることから、「目的と手段」、つまり『費用対効果』を十分見極めてから贈与されることをお勧めします。

贈与と言っても、現物を贈与するのか、それとも“信託受益権”を贈与するのか、色々と手段があります。
それぞれ負担する費用が異なりますので、専門家と十分に打ち合わせをする必要があります。
(生兵法は大怪我の基)
まずは、希望(相続税の軽減、収益物件の移転 等なにをしたいのか)を専門家に打ち明けてみてはいかがでしょうか。
もちろん、私も“専門家”です。

前回ブログ
贈与について(2) ~贈与の定義~