相続放棄を行うための期間について(続き)

相続放棄を行うための期間について の続きです。
これより、3カ月を超えて相続放棄ができるケースを見てみましょう。

その前に、3ヶ月の熟慮期間はいつから始まるのでしょうか。
民法の一般原則ですが、初日は算入しません。
例えば、12月8日に相続が発生した(亡くなった)とします。
相続人が最後までみとった場合、その時にはわかっているのですが、翌日の12月9日よりカウントが開始されます。

相続放棄については、判例は大正10年までさかのぼります。
この時は、相続人が相続開始の原因たる事実(被相続人の死亡)を知った時がスタートとされていました。
その5年後の判例では、先の理由だけでなく、自分自身が法律上の相続人であることを知った時であることが要件に追加されました。
その後の改正でも、この判例が引き継がれていたのですが、それからも問題が多くあったようで、昭和59年最高裁新たな判例をだしました。
要約すると「相続財産が全く存在しないと“信じた”」且「相続人は元々被相続人と疎遠で、相続財産の有無を調査すること自体ためらっている」ような状況で、“相当な理由”がある場合には、相続人が相続財産の全部もしくは一部の存在を認識した時からスタートするというものです。
(本来の判決には、もっともずかしい言い回しが使われています)
つまり、「疎遠であった相続人が、身の回りの世話をしていた方から遺産は何もないと言われ納得してしまい3ヶ月を経過した後に、突然債権者から返済の通知を受けた」場合などで、さらに細かい条件が合えば通知を受けた日をスタートとすることができるということでしょうか。

しかし、相続放棄はあくまでも家庭裁判所が受理するかどうかです。
その為、証拠(この場合は返済の通知書)を提示する必要があり、その他細かい状況説明などする必要があるかもしれませんので、借金を相続したくないということであれば、直ちに『相続放棄の申述受理の申立て』を行うことです。

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