相続の開始があったことを知った日とは?

「相続の開始があったことを知った日」とはどういうことでしょうか。
あくまでも相続税に関してなのですが、定義は相続税法基本通達27-4に定められております。
(前にも書きましたが、通達とはあくまでも税務署内部の意思統一の為の通知事項であって、法令ではありませんので、その点お含みおき下さい)

(「相続の開始があったことを知った日」の意義)
27-4 法第27条第1項及び第2項に規定する「相続の開始があったことを知った日」とは、自己のために相続の開始があったことを知った日をいうのであるが、次に掲げる者については、次に掲げる日をいうものとして取り扱うものとする。
なお、当該相続に係る被相続人を特定贈与者とする相続時精算課税適用者に係る「相続の開始があつたことを知つた日」とは、次に掲げる日にかかわらず、当該特定贈与者が死亡したこと又は当該特定贈与者について民法第30条((失踪の宣告))の規定による失踪の宣告に関する審判の確定のあったことを知った日となるのであるから留意する。 (昭57直資2-177、平15課資2-1、平17課資2-4改正)
(1) 民法第30条及び第31条の規定により失踪の宣告を受け死亡したものとみなされた者の相続人又は受遺者 これらの者が当該失踪の宣告に関する審判の確定のあったことを知った日
(2) 相続開始後において当該相続に係る相続人となるべき者について民法第30条の規定による失踪の宣告があり、その死亡したものとみなされた日が当該相続開始前であることにより相続人となった者 その者が当該失踪の宣告に関する審判の確定のあったことを知った日
(3) 民法第32条((失踪の宣告の取消し))第1項の規定による失踪宣告の取消しがあったことにより相続開始後において相続人となった者 その者が当該失踪の宣告の取消しに関する審判の確定のあったことを知った日
(4) 民法第787条((認知の訴え))の規定による認知に関する裁判又は同法第894条第2項の規定による相続人の廃除の取消しに関する裁判の確定により相続開始後において相続人となった者 その者が当該裁判の確定を知った日
(5) 民法第892条又は第893条の規定による相続人の廃除に関する裁判の確定により相続開始後において相続人になった者 その者が当該裁判の確定を知った日
(6) 民法第886条の規定により、相続について既に生まれたものとみなされる胎児  法定代理人がその胎児の生まれたことを知った日
(7) 相続開始の事実を知ることのできる弁識能力がない幼児等 法定代理人がその相続の開始のあったことを知った日(相続開始の時に法定代理人がないときは、後見人の選任された日)
(8) 遺贈(被相続人から相続人に対する遺贈を除く。(9)において同じ。)によって財産を取得した者 自己のために当該遺贈のあったことを知った日
(9) 停止条件付の遺贈によって財産を取得した者 当該条件が成就した日
(注) これらの場合において、相続又は遺贈により取得した財産の相続税の課税価格に算入すべき価額は、相続開始の時における価額によるのであるから留意する。

以上、通達の抜粋でした。
要は、誰々が亡くなったというだけではなく『自分が相続人として当事者となった』ことを知ったというところでしょうか。
例えば、“ある人”の親族としまして、子1人と兄弟がいるとします。(配偶者と両親は先に亡くなっているものとします)
この場合、まず相続人は第一順位の“子”なのですが、その子が相続放棄の申立てを行った場合、兄弟が相続人となります。
では、この兄弟が「相続の開始があったことを知った日」とはいつなのかと言うことですが、亡くなった日ではなく、第一順位の子が行った相続放棄の申述が受理されたことを“知った日”です。
つまり、自分自身が相続人であることを知った日から、手続きがスタートすることとなります。
ある意味、当然(急に言われても何も手続きしようがない)のことなのですが、おさらいでした。