消費者契約法の一部を改正する法律 その4

平成31年(2019年)6月15日より施行される『消費者契約法の一部を改正する法律』についてです。

今回は、「事業者の努力義務の明示」についてです。

正しくは、第三条「事業者及び消費者の努力」です。
法律のタイトルを見ると、消費者も何かしらの義務が法律上課されているのかと思いますが、基本的には事業者の努力義務について明確に規定しております。
今回改正されなかったのですが、第三条第二項に「消費者は、消費者契約を締結するに際しては、事業者から提供された情報を活用し、消費者の権利義務その他の消費者契約の内容について理解するよう努めるものとする。」とされていますので、確かに“消費者の努力”ではありますが、その前に事業者の努力があってこそ消費者もついていける(契約について真剣に検討できる)ようになるので、あくまでも事業者の努力の内容についてが主たるテーマと言えます。

では、事業者の“努力”とは何に対するものでしょうか。
一言で言うと、消費者への説明義務です。

現状の法律は、「・・契約の内容が消費者にとって明確かつ平易なものになるよう配慮する・・・消費者契約の内容についての必要な情報を提供するよう努めなければならない。」と抽象的に1文で定めれれております。

対して新法は、2つに分けて消費者契約作成時の事業者の努力の内容を定めることとしたようです。
①(条項の作成):解釈に疑義が生じない明確なもので平易なものになるよう配慮
②(情報の提供):個々の消費者の知識及び経験を考慮した上で必要な情報を提供

でも、まだ抽象的な表現が残っているように思えます。
消費者契約については、消費者に比べて事業者は顧問弁護士の配置と活用など法律知識が圧倒的に優位であることは明白です。
(顧問弁護士を常設している一般消費者は少ないのでは・・・)
半分詐欺のような商売を平然と行っている事業者をできるだけ少なくしていくためには、まだまだ具体的な努力内容の明記が必要なのではないでしょうか。
(完全な詐欺は、もちろん排除されるべきです)