民法改正案 「民法及び家事事件手続法の一部を改正する法律案」 その4の3

今回は「民法及び家事事件手続法の一部を改正する法律案」その4(の3)です。
今回は『遺言制度に関する見直し』です。

(以下は簡便的に民法内の条文番号のみ記載します)
(内容は、一言一句正確な条文案ではないことをご了承ください)

⑨第1014条(特定財産に関する遺言の執行)の2項から4項の新設
第一項)変更なし
第二項)遺言執行者は、遺産に属する特定の遺産の遺言執行にあたり899条の2(共同相続における権利の承継の対抗要件→新設)に規定する対抗要件を備えるために必要な行為をすることができる。
第三項)特定の遺産が「預貯金債権」である場合は、払い戻しや解約の申し入れをすることが可能。 但し、解約をする場合にはその債権全てが遺言で指定されている場合に限る。
第四項)第二項と第三項の規定にかかわらず、遺言の意思表示の内容が最優先。
⑩第1015条(遺言施行者の行為の効果)の全面修正 ⇒旧1015条は(遺言執行者の地位)
・旧条文は「遺言執行者は、相続人の代理人とみなす」とされていたが、遺言執行者がその“権限内”において“明示して”行った行為であることについて明記。
⑪第1016条(遺言執行者の復任権)の修正
第一項)旧条文は、やむを得ない事由がなければ遺言執行者は復代理人を“選べない”とされていたが、『自己の責任で第三者にその任務(遺言執行)を行わせることができる』とほぼ正反対の内容。 但し、遺言に別段の意思表示がある場合についてはほぼ同じ内容。
第二項)遺言執行者の復代理人の選任がやむを得ない事情によるときは、遺言執行者は“選任”及び“監督”についての責任のみ負う。
(遺言執行者は、手に負えないときは復代理人を選べることとなります。 これは相続人が遺言執行者に指名されている場合には朗報です)
(選任及び監督についての責任とは、遺言執行者が門外漢の人を選ぶなど復代理人の選び方を間違ったり、監督が行き届かなかったりして相続人・受遺者に損害を与えた場合には、賠償責任を負うということでしょう)
⑫第1025条(撤回された遺言の効力)の加筆
・撤回された遺言が復活する事由について、詐欺又は脅迫の他に“錯誤”を追加。

以上が『遺言制度に関する見直し』でした。