民法改正案 「民法及び家事事件手続法の一部を改正する法律案」 その4の1

今回は「民法及び家事事件手続法の一部を改正する法律案」その4(の1)です。
今回は『遺言制度に関する見直し』です。

(以下は簡便的に民法内の条文番号のみ記載します)
(内容は、一言一句正確な条文案ではないことをご了承ください)
①第968条(自筆証書遺言)の2項を3項へ変更し、2項を新設
第一項)変更なし
第二項)自筆遺言に自署によらない財産目録を添付可であることを定義。 但し、全頁に署名(自筆でしょう)押印(今まで通り1項と同じく実印とは限らないと思われます。)が必要。
第三項)旧の第二項(訂正方法)と変更ないが、新設の第二項についても適用される。
②第970条(秘密証書遺言)第2項の修正
・準用する条文番号を968条第二項から同条第三項へ変更。
③第982条(普通の方式による遺言の規定の準用)の修正
・準用する条文番号を968条第二項から同条第三項へ変更。
④第998条(遺贈義務者の引渡義務)の全面修正 ⇒旧998条は(不特定物の遺贈義務者の担保責任)
・遺贈義務者(≒共同相続人全員)は、相続開始時の状態で引渡・移転する義務を負う。
・遺贈の目的が不特定物である場合には、特定した時の状態とする。
・遺言者が別段の意思表示をしていた場合には、その意思に従う。
(従来は、例えば「倉庫にある在庫品の中から○○個遺贈する」というような具体的に遺贈すべき財産が“特定できない”ような遺言がされた場合には、相続人らは、欠陥があれば欠陥のないものを、盗まれたり差し押さえられたとしても買い戻すなり受遺者に損害賠償するなど、何が何でも遺言書通りに引き渡さなければならなかったのですが、相続開始の時もしくは特定時の現況で引き渡すという現実的な内容になったのではないでしょうか。)
(もちろん、相続開始後や特定後は相続人らは善管注意義務がありますから、相続後に生じた瑕疵は相続人らの“責任”になるということでしょう)