民法改正案 「民法及び家事事件手続法の一部を改正する法律案」 その3の2

今回は「民法及び家事事件手続法の一部を改正する法律案」その3(の2)です。
今回は『遺産分割等に関する見直し』です。

(以下は簡便的に民法内の条文番号のみ記載します)
④第903条(特別受益者の相続分)の修正・項目新設
第一項)902条の2が新設されたので、適用対象条文を修正。(この条文は、プラスの財産を受け継ぐ場合についてのみである為)
第二項)変更なし
第三項)「被相続人が前二項の規定と異なった意思を表示したときは、その意思表示は、遺留分に関する規定に違反しない範囲内で、その効力を有する。」を『被相続人が前二項の規定と異なった意思を表示したときは、その意思に従う』へ変更。
第四項)婚姻期間が20年以上の夫婦間において居住用不動産(建物又はその敷地)が遺贈又は贈与された際には、第一項の規定を適用しない旨の意思を表示したものと推定する。 を新設。
(簡略化しましたが、さらに要約すると、遺言等特別の意思表示が無くても特別受益の持ち戻し計算から除くというところでしょうか)
(安定的な配偶者の居所確保の為、配偶者居住権と共に考えられたものでしょう)
⑤第906条の2(遺産の分割前に遺産に属する財産が処分された場合の遺産の範囲)の新設 ⇒削除された条文はありません。
・(相続開始後から)遺産分割前に遺産が処分された場合、共同相続人全員の同意によりその処分された遺産があるものとみなして遺産分割ができる。
・処分した者が共同相続人の一人もしくは数人である場合には、同意はいらない(当然のごとく遺産があるものとして遺産分割を行う)
(どのような状況で適用されるか難しい所ですね。 例えば、生前中に契約したものの引き渡しが死亡後となった場合や、競売された場合などでしょうか。)