新法 「法務局における遺言書の保管等に関する法律」 その7

「法務局における遺言書の保管等に関する法律」その7 です。

今回は、第16条~第18条(最後)を見ていきたいと思います。

第十六条(審査請求)
 遺言書保管官の処分に不服がある者又は遺言書保管官の不作為に係る処分を申請した者は、監督法務局又は地方法務局の長に審査請求をすることができる。
 2 審査請求をするには、遺言書保管官に審査請求書を提出しなければならない。
 3 遺言書保管官は、処分についての審査請求を理由があると認め、又は審査請求に係る不作為に係る処分をすべきものと認めるときは、相当の処分をしなければならない。
 4項から7項は「行政不服審査」に係る手続きについての法務局内の規定です。

 “処分”とあるのは、気に入らないから左遷してほしいというわけではありません。 例えば適正に書類を作成したのに預かってもらえなかったとか、証明書の発行を理由もなく拒否されたとか、保管官の対応が不適切と思われるときや不作為(=何もしない、ほったらかしということ)があった時には、異議不服を申し立てることができるということです。
 申立書はまず遺言書保管官へ提出し、それから3日以内に意見書を添えて監督法務局又は地方法務局の長に送付され、さらに行政不服審査法に規定する審理員へ遺言書保管官の意見を送付し、判断されます。
 行政不服審査法がベースにありますが、全てがそれに沿って行われるというわけではありません。

第十七条(行政不服審査法の適用除外)
 行政不服審査法第13条(参加人)、15条6項(審査請求人の特定承継)、18条(審査請求期間)、21条(処分兆棟を経由する審査請求)、25条2項~7項(執行停止の要件)、29条1項~4項(弁明書の提出)、31条(口頭意見陳述)、37条(審理手続の計画的遂行)、45条3項(審査請求に係る処分が違法または不当であるが、公の利益への著しい障害を避けるために審査請求を棄却する事情採決)、46条(処分についての審査請求の認容)、47条(事実上の行為についての審査請求を容認する撤廃または変更の採決)、49条(不作為についての審査請求の採決)3項(審査請求に係る不作為が違法又は不当である旨の宣言に係る部分を除く)~5項、52条(採決の拘束力)の規定は、前条第一項の審査請求についてて、適用しない。

 遺言保管業務は許認可業務とは異なるので、複雑化することはあり得ないという考え方が根底にあるのではないでしょうか。

第十八条(政令への委任)
 この法律に定められるもののほか、遺言書保管所における遺言書の保管及び情報の管理に関し必要な事項は、政令で定める。

 実務に関するややこしいことは、無知な国会議員に頼ることなく現場で決めていくという決意ですね。

 以上が「法務局における遺言書の保管等に関する法律」でした。