新法 「法務局における遺言書の保管等に関する法律」 その5

「法務局における遺言書の保管等に関する法律」その5 です。

今回は、第10条~第12条を見ていきたいと思います。

第十条(遺言書保管事実証明書の交付) 何人も、遺言書保管官に対し、遺言書保管所における関係遺言書(9条2項の、自己が関係相続人等に該当する遺言書)の保管の有無並びに当該関係遺言書が保管されている場所には遺言書保管ファイル(7条2項のデータベース)に記録されている第七条第二項第二号(第四条第四項第一号に係る部分に限る。)及び第四号に掲げる事項を証明した書類(第十二条第一項第三号において「遺言書保管事実証明書」という。)の交付を請求することができる。
   第二項:前条第二項及び第四項の規定は、前項の請求について準用する。

第九条は、遺言書保管ファイルに記録されている事項全てを証明した書類についてでした。 おさらいすると、遺言書の画像情報(つまり中身)やいつ作成されたかなど遺言の執行にあたって必要な情報なので、請求できる方は関係者に限られておりました。。
対してこの第十条は、自分が関係する遺言があるのかないのかということと、ある場合にはさらに保管されている場所で請求すると、遺言書保管ファイルの情報の内、「作成年月日」と「遺言書が保管されている遺言書保管所の名称及び保管番号」についてのみの証明書です。 つまりこれだけでは執行のしようがありません(中身がわからないので)
“何人も”で始まってますので、相続が開始した場合には、まずは法務局内の遺言書保管所にて遺言の有無を確認してほしいということですね。
遺言の有無だけについて調べるのに、対象者を制限してしまうとこの制度の存在意義に係る問題になるのは目に見えてます。

第十一条(遺言書の検認の適用除外)民法第1004条(遺言書の検認)第一項の規定は、遺言書保管所に保管されている遺言書については、適用しない。

“検認”とは、自筆遺言の状態を相続人が確認することで、主な目的は遺言書の“現状保存”です。(家庭裁判所にて保管状態や内容を確認することで、例えばその日以後の書き換え等を防止する) 遺言の有効性の確認ではありません。
遠方にいるなかなか来れない相続人なども平等に自筆証書遺言の状況保存ができるということです。
しかし、この遺言書保管所に保管されている遺言は、遺言書保管官が厳重に保管(たてまえは)しておりますので、検認など必要が無いということですね。

第十二条(手数料)次の号に掲げる者は、物価の状況のほか、当該各号に定める事務に要する実費を考慮して政令で定める額の手数料を納めなければならない。
   第二項:前項の手数料の納付は、収入印紙をもってしなければならない。

こればかりは法律が成立し政令が公布されなければわからないですね。
“収入印紙”に限るとされておりますので、裁判所や登記とその情報請求と全く同じですね。
近代化を進めるのであれば、いつまでも収入印紙にこだわること自体が、“頭脳が化石化している”としか言いようがないです。