小規模宅地等の特例の一部について改正されました。

今年3月末に、税法関係の改正案が成立したことは皆様ご存知かと思います。
その中でも、租税特別措置法第69条の4第3項第2号ロ(小規模宅地等の特例→特定居住用宅地等→家屋を所有しない“家なき子”)が改正されました。

(改正前)
当該親族(当該被相続人の居住の用に供されていた宅地等を取得した者に限る。)が相続開始前三年以内に相続税法の施行地内にあるその者又はその者の配偶者の所有する家屋(当該相続開始の直前において当該被相続人の居住の用に供されていた家屋を除く。)に居住したことがない者(財務省令で定める者を除く。)であり、かつ、相続開始時から申告期限まで引き続き当該宅地等を有していること(当該被相続人の配偶者又は相続開始の直前において当該被相続人の居住の用に供されていた家屋に居住していた親族で政令で定める者がいない場合に限る。)。

(改正後)
当該親族(当該被相続人の居住の用に供されていた宅地等を取得した者に限る。)が次に掲げる要件の全てを満たすこと(当該被相続人の配偶者又は相続開始の直前において当該被相続人の居住の用に供されていた家屋に居住していた親族で政令で定める者がいない場合に限る。)。
(1)相続開始前三年以内に相続税法の施行地内にある当該親族、当該親族の配偶者、当該親族の三親等内の親族又は当該親族と特別の関係がある法人として政令で定める法人が所有する家屋(当該相続開始の直前において当該被相続人の居住の用に供されていた家屋を除く。)に居住したことがないこと。
(2)当該被相続人の相続開始時に当該親族が居住している家屋を相続開始前のいずれの時においても所有していたことがないこと。
(3)相続開始時から申告期限まで引き続き当該宅地等を有していること。

3つの要件が明確になりその全ての条件を満たしていることとされました。
(1)は、つまり3親等内の親族が経営するマンション・アパート等の借家に居住している者が該当します。 被相続人とは限りません。 また三親等とは、被相続人ではなく対象地を相続した相続人を中心に考えます。
例えば、相続人(被相続人の子)の妻のおじ・おばも三親等内の親族です(被相続人から見ると、4親等です)
想像されているより広い範囲であることをおさえてください。
個人だけでなく同族会社も含まれます。
(2)は、対象地を相続した相続人とその妻は、確かに相続開始前3年以内には住宅を所有していなかったが、実は5年前に他人へ売却しそのまま賃貸として住み続けている(セールス&リースバック)場合が該当します。
注意点は、賃貸期間に制限などなく、何年でもさかのぼるということです。
(3)はもともとある規定です。

尚、今回なぜ紹介したかと言いますと、成立して2ヶ月が経つというのに、国税庁のHPでは未だわかりやすい解説が紹介されていないということです。
「どうせ申告と言っても10ケ月ギリギリで出すのだろうから、開示はゆっくりしていればよい」という横柄さがプンプン匂ってきます。