不動産の賃貸借(8) ~冷蔵庫下のサビ跡やカーペットに飲み物をこぼしたことによるシミ・カビの原状回復~

 以前、結露の原状回復に関するトラブルにつきまして紹介しました。
 今回は、次の2点の原状回復の負担について確認します。

・冷蔵庫下のサビ跡
・カーペットに飲み物をこぼしたことによるシミ・カビ

 貸家(借家)退去時に以上のような損傷(少し大げさな表現ですが)が発見された場合、原状回復の負担はどうなるのでしょうか。

 前回も申しましたが、先ずは賃貸借契約書です。
 特約等で“別段の定め”がされていないか確認しましょう。

 別段の定めがされていない場合、次のように取り扱うのが妥当とされているようです。

①冷蔵庫のサビ跡
 拭き掃除でも除去できないほど床に損傷が広がった場合は、賃借人に原状回復義務あり。
 ⇒放置し床に損害を与えることは、賃借人の善管注意義務違反に該当する場合が多いと
  考えられる為。
 拭き掃除で除去できる程度であれば通常の生活の範囲である為、原状回復義務なし。

②カーペットに飲み物をこぼしたことによるシミ・カビ
 こぼした後の手入れ不足で生じたシミ・カビの除去は、賃借人に原状回復義務あり。
 ⇒①と同じ理由でしょう。
  賃借人所有のカーペットにできたシミなどはそもそも関係ありませんが、その下の
  床などにシミが広がって拭き掃除程度では取れなくなってしまったら、無論同様に
  原状回復義務が生じると思われます。

 ①と②に共通することは、賃借人のその後の手入れ等の管理が悪く発生・拡大したと考えられるということです。

前回ブログ
不動産の賃貸借(7) ~国土交通省より、賃貸借契約書のひな形が公開されました~