不動産の賃貸借(7) ~国土交通省より、賃貸借契約書のひな形が公開されました~ 極度額に関する参考資料②

 今回紹介するのは、②家賃滞納発生に係る調査結果 です。

 国土交通省が、公益財団法人・日本賃貸住宅管理協会の会員企業に対して、家賃滞納が発生した後の状況についてアンケートし取りまとめたものです。
 平成29年12月から平成30年1月の2ヶ月間のアンケートで、回答は120社(約59万戸)、それを各社の管理戸数を用いて加重平均により集計したとのことです。
 家賃滞納が1,000件発生したと仮定した場合の状況です。
 もちろん、業者によってアクションをおこす判断が異なりますので、あくまでも平均的な状況であり業者によってはもっと早く対応したり、時間をかけたりします。

・未収家賃回収の取り組み(1案件につき1カ月経過前)
 電話連絡:2.7回、書面等の送付:1.2回、訪問:0.6回 等

<1か月経過時点>
 全額回収:942.9件、分割等一部回収:30.1件、未回収:27.0件
 (一部・全部未回収:5.7%)
・未収家賃回収の取り組み(1案件につき合意解約提案迄)
 (一部回収)電話連絡:2.4回、書面等の送付:1.3回、訪問:1.0回 等
 (全部回収)電話連絡:3.5回、書面等の送付:1.9回、訪問:1.6回 等

<合意解約提案(平均3.1カ月)>
・合意解約・明渡完了:8.5件(平均4.5カ月経過)
 この時の未納家賃の平均:4.1カ月分
・明け渡し訴訟提起:3.8件(平均4.0カ月経過)

・判決確定・強制執行完了(平成9.1カ月経過):0.8件
 この時の未納家賃の平均:9.7カ月分
 強制執行経費平均:50.7万円

・判決確定・明渡完了(平成7.3カ月経過):0.7件
 この時の未納家賃の平均:7.2カ月分

 平成20年下期から平成29年上期の9年間の家賃滞納の発生率は7.5%とのことです。
 その滞納が発生した後のデータとなります。

 そうすると、思ったより少ないと感じる方が多いのではないでしょうか。
 あくまでも平均なので、地域や築年数によってかなりの幅があると思います。
 三大都市圏から離れ、築年数が20年以上になると、滞納の発生率自体が大きくなると思います。

 あと、強制執行を行った場合、まずは裁判で契約終了の判決を勝ち取る必要があります。
 それから強制執行となりますので、どうしても時間がかかり滞納額も膨れ上がりますね。
 あと、強制執行経費として平均50万円かかるというのも重要です。
 ほとんどが残置物の撤去費用だと推測されます。

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