不動産の賃貸借(12) ~壁の穴(画鋲・釘穴・ねじ穴)の原状回復~

今回は、絵画やポスター、カレンダー等を壁につけるときに使った画鋲や釘、ネジの穴があった場合の原状回復の負担について確認します。

賃貸借契約書に別段の定めがされていない場合、まずその穴が壁紙の貼替を越えて下地ボードの貼替が必要かどうかによって判断が異なるようです。

①軽いポスターを張る為の画鋲で、穴自体目立たず下地ボードの貼替が必要ない場合

 賃借人に原状回復の義務は生じないようです。
 理由は、前回のブログと同様、ポスターやカレンダーは通常の生活において行われる範疇であり通常の損耗と考えられるためです。
 因に、ポスターやカレンダーの跡が壁紙に残った場合ですが、これは日照などの自然現象によるものであれば先と同様の理由で賃借人に原状回復の義務は生じないようです(つまり貸し手の負担)

②重い絵画を掛ける為に長くて太い釘を使ってあけた穴で、下地ボードの貼替が必要な程度である場合

 賃借人に原状回復の義務が生じるようです。
 つまり、その部分の下地ボードの取替に係る負担が発生するということでしょう。
 下地ボードの取替が必要な穴(=損傷)は、いくら何でも通常の使用を超えるということでしょう。
 全部もしくは一部かは、経過年数や他の損傷の具合などから判断&協議となるのではないでしょうか。
 但し、賃貸借契約書に沿って別段の協議を事前に賃貸人=賃借人間で行っているのであれば、それに従うこととなるでしょう。

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不動産の賃貸借(11) ~テレビ・冷蔵庫等の後部の壁の黒ずみの原状回復~